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FX会社を利用して海外旅行で使用する外貨両替をお得にする手法には、デリバリとコンバージョンと呼ばれる2種類の方法がある。結論からいうと、コンバージョンが正解である。デリバリとは、FXでもったポジション(FXの注文のことで、例えば、2万ドルの買いポジションを持っている=日本円を売って米ドルを買った状態を保持すること。)を1枚(FXにおける最小取引単位で、1枚=1万通貨単位=約100万円)単位で外貨受け(外貨建てにて出金)するサービスである。手数料が安いことばかりを強調しているウェブサイトをよく見ると、このデリバリを使用していることが多々ある。デリバリを利用して外貨両替をしてお得なのは、要するに約100万円単位で両替を行う場合に限られており、普通の海外旅行者には無縁だと思う。
マネーパートナーズにおけるコンバージョンによる外貨両替では、FX取引のレートとは別のレート、すなわち、20PIPS(PIPSとはFXの取引レートの最小単位で、日本円の場合は銭=1/100円である。)を上乗せした独自レートで両替する。また、実際に現金として受け取る(成田空港での専用カウンタ)ための手数料として、別途1回500円がかかる。おそらく、一回の海外旅行において、5~15万円程度の外貨両替をすると思う。この場合、表1のスプレッドと経験的な両替手数料、すなわち、米ドル(3%)、欧ユーロ(4%)、英ポンド・スイスフラン(7-10%)を比較すれば、FXを利用した外貨両替の手数料がいかに安いか分かる。
欧ユーロ、英ポンド、スイスフランのように両替手数料が高い通貨はFXによる両替のメリットは大きい。しかし、米ドルに関しては、約3万円の両替で500円、約5万円の両替で1,000円、約10万円の両替で2,000円ほどの節約にとどまる。この手数料の差に魅力を感じるのであれば(両替の金額が大きい場合は手数料の差が効いてくる)、本ウェブサイトで紹介するFXを使用した外貨両替を実行するべきだ。誤差の範囲だと感じれば、わざわざ、手間暇をかけるのはばからしい。
外 貨
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円換算
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手数料[円]
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スプレッド
(ひらき)
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F X
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出 金
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合 計
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300
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3万円
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60 | 500 | 560 | 1.87% |
500 |
5万円
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100 | 500 | 600 | 1.20% |
1,000 |
10万円
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200 | 500 | 700 | 0.700% |
1,500 |
15万円
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300 | 500 | 800 | 0.533% |
2,000 |
20万円
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400 | 500 | 900 | 0.450% |
3,000 |
30万円
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600 | 500 | 1100 | 0.367% |
私は2011年夏にカナダ渡航をした際に、成田空港を利用した。そのとき、今後海外旅行で使用すると思われる米ドル現金として、3,000米ドル(手数料込みで、1ドル=77円弱)を両替した。為替相場がどちらに転がるか分からないが、少なくとも3,000米ドルを使い切るまでの間は、円安(すなわちドル円の相場が上がるので、為替差益がプラスに発生する方向)に進んでくれれば(80円台を超えれば満足)、手数料を節約できる以上のメリット(為替相場が1円上がれば、3,000円の含み益が発生)がある。