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2013年5月 管理人

2013/01/09

携帯電話を海外で使う場合に知っておきたいこと

SIMロックがかかっていない(SIMフリー)携帯電話を入手することができたら、現地の携帯電話ショップにて、プリペイドSIMカードを購入すれば、国際ローミングと比べて格安で携帯電話を使うことができる。通信事業者がNTTドコモの場合、最近の機種は手数料3,150円を支払えば、SIMロックを解除してもらうことができる。

携帯電話を海外で使う場合、その携帯電話が海外の通信方式・周波数で使えるか確認しなければならない。最近の携帯電話の通信方式には、GSM方式とW-CDMA方式の2種類がある。ちなみに、LTE、WiMAX、WiFiについては、別記事にて述べたいと思う。

世界の携帯電話の通信方式のシェアをみれば、GSM方式が優勢で、国内では圧倒的なシェアを占めているW-CDMA方式は少数派になってしまう。幸いなことに、最近の携帯電話は、GSM方式にも対応しているタイプが増えているので、仮にGSM方式しか使えないエリアであっても、携帯電話を使うことができる。

次に周波数について考えたい。周波数とは通信チャネルのことで、通信方式だけではなく、周波数も対応していなければならない。標準化の流れの中で、世界で使われている周波数は、大体、次に示す通りに集約されている。

方 式
呼 称
周波数
備  考
GSM
GSM-850 UL: 824~849MHz
DL: 869~894MHz
GSM-900 UL: 880~915MHz
DL: 925~960MHz
GSM-1800 UL: 1,710~1,785MHz
DL: 1,805~1,880MHz
GSM-1900 UL: 1,850~1,910MHz
DL: 1,930~1,990MHz
W-CDMA
3G-2100
(Band I)
UL: 1,920~1,980MHz
DL: 2,110~2,170MHz
3G-1700
(Band IX)
UL: 1,749.9~1,784.9MHz
DL: 1,844.9~1,879.9MHz
3G-850
(Band V)
UL: 824~849MHz
DL: 869~894MHz
3G-800
(Band VI)
UL: 830~840MHz
DL: 875~885MHz
FOMAプラスエリア
3G-1900
(Band II)
UL: 1,850~1,910MHz
DL: 1,930~1,990MHz
米国・カナダ
3G-1721
(Band IV)
UL: 1,710~1,755MHz
DL: 2,110~2,155MHz
米国
3G-900
(Band VIII)
UL: 880~915MHz
DL: 925~960MHz
プラチナバンド
3G-1500
(Band VI)
UL: 1,427.9~1,452.9MHz
DL: 1,475.9~1,500.9MHz

NTTドコモの携帯電話であれば、海外で利用できるかどうかの目安として、国際ローミングサービスにおいて、クラス1~4で分類されている。それらを次に示す。
  • クラス1 : 3G
  • クラス2 : 3G+3G850
  • クラス3 : 3G+GSM
  • クラス4 : 3G+3G850+GSM
筆者が持っている携帯電話(NEC N03D)、スマートホン(NEC N06C)は、いずれもクラス4に分類される端末である。古い携帯電話の機種であれば、利用可能なエリアに制限があることがあるので、海外に行く可能性が完全にゼロではない限り、古い機種を買い換えるときは、クラス4の携帯電話を購入することをおすすめする。

先の表とこのクラスがどのように対応しているかは未知数だが、おそらく次のような対応をしているのではないかと推測する。
  • 3G : 3G-2100、3G-1700、3G-800(FOMAプラスエリア対応機種)
  • 3G850 : 3G-850
  • GSM : GSM-900、GSM-1800、GSM-1900
  • GSM850 : GSM-850
例えば、シンガポールの場合、通信方式/周波数の対応は次の通りである。3Gに対応しているため、N03DやN06Cをシンガポールに持ち込み、現地プリペイドSIMを挿して使った場合、数メガ程度のインターネット接続が可能である。

3G
3G850
GSM
GSM850
M1
対応
対応
SingTel
対応
対応
Starhub
対応
対応

一方、ハワイの場合、通信方式/周波数の対応は次の通りである。GSM方式に対応した機種を持っていれば、少なくとも音声通話をする分には不自由な思いをすることはないように思う。しかし、GSM方式のパケット通信サービスは、数十キロ程度なので、最近のモバイルブロードバンドが当たり前になっている人間としては、かなり不満になるはずだ。

3G 3G850 GSM GSM850
AT&T 対応 対応
Tmobile 対応

ハワイにて、現地プリペイドSIM(または国際ローミング)を使って、それなりに快適なインターネット接続を実現するためには、AT&Tが提供する3G850に対応させなければならない。AT&Tの通信エリアを調べてみると、ハワイではほとんどのエリアで3Gサービスが提供されているようだ。むしろ、4G(おそらく3G-LTE)対応エリアもかなり広がっているようだ。


筆者の場合、N03DをNTTドコモの国際ローミングで持ち、N06Cを現地AT&TのプリペイドSIMで持とうと思う。このとき、N06Cは3G850に対応しているため、少なくともハワイ・コナの活動エリアでは、高速なインターネットアクセスができそうだ。