日経BP(ITPro)のブログ記事「ソフトバンクモバイルが今秋に2GHz帯でFDD-LTEスタート」によると、日本国内における通信オペレータ(携帯電話会社、通信事業者)の大手2社がFDD-LTEでサービスを提供することになる。次世代移動通信システム(モバイル)の通信方式(規格)は、世界的にLTE系(3G-LTE、LTE-Advanced)が主流になりつつある。ITU-R(世界の無線通信業務の親分組織)では、4Gの規格はLTE-AdvancedとモバイルWiMAX(IEEE802.11m、WiMAX2)と呼ばれる2種類とすることが決定している。その4G規格の前段階(Pre 4G)または3G規格(WCDMA、FOAM)の後継(Beyond 3G)として、LTE(Xi)は位置づけられている。
LTE方式は3GPP(携帯電話の国際標準規格を作る組織)において検討されている方式である。LTEには、FDD-LTEおよびTDD-LTEと呼ばれる2種類の規格がある。FDDとTDDは、上り方向(携帯電話端末→基地局)と下り方向(基地局→携帯電話端末)の多重化方法が異なる。すなわち、ひとつの通信回線(携帯電話では電波、周波数チャネル)に上りと下りの2種類のチャネルを設置する必要があり、その際のチャネルの取り方として、時間(TDD)および周波数(FDD)のどちらに注目するかの違いである。どちらの方式に落ち着くかに関しては、結論がでるまでにはもうしばらくかかりそうだ。ただし、日本国内ではFDD-LTEに落ち着く可能性が高まってきそうだ。